トランス脂肪酸を含まない健康オイル3選

近年、「油」のイメージが変わりつつあります。以前は油やオイルというと「ダイエットの大敵」「健康に悪い」「太る」などのネガティブなイメージが先行していましたが、最近では良質の油を適量摂ることによって血糖値の上昇を抑えたり、体内の脂肪を燃えやすくしたり、さらには女性ホルモンのバランスを整えたりなどの優れた作用があることがわかり、大変注目を浴びています。

そして、その良質の油としてよく挙げられるのが、トランス脂肪酸を含まないオリーブオイル、亜麻仁油、MCTオイルです。

 

オリーブオイル

体に良い油として真っ先に思い浮かべる方も多いオリーブオイルは、オリーブの実を丸ごと絞ったフルーティな風味が特徴で、悪玉コレステロールを減らすオメガ9脂肪酸のオレイン酸をはじめ、抗酸化作用のあるポリフェノールやビタミンEもたっぷりと含まれているため、美容効果も期待できます。さらに、オリーブオイルは満腹感をもたらしてくれるので、食前あるいは食事と一緒に摂ると食べ過ぎを防ぐことができ、ダイエット効果も期待できます。

ただし、オリーブオイルは多くの種類が販売されており、安いオリーブオイルの中にはトランス脂肪酸が含んでいるものもあるので、注意して選びましょう。少し値は張りますが、エキストラバージンオリーブオイルならさまざまな基準をクリアし、トランス脂肪酸が発生させないよう丁寧に処理されているので、安心できます。

 

亜麻仁油

オメガ3脂肪酸は、血中の善玉コレステロールを増やして、中性脂肪を減らす効果が認められていますが、体内で作ることのできない脂肪酸のため、食事から摂取する必要があります。

オメガ3脂肪酸と言えば主に青魚に含まれるDHAやEPAが有名ですが、実はα-リノレン酸を摂れば、DHAやEPAを体の中でつくることができるのです。亜麻仁油は、そのα-リノレン酸を主成分としているオイルです。

また、亜麻仁油は特に40代以降の女性に嬉しいオイルでもあります。亜麻仁油に含まれているリグナンという成分が体内で分解されると、女性ホルモン・エストロゲンの分泌をサポートし、バランスを整えてくれる作用があるからです。この働きによって、髪や肌に潤いが戻るだけでなく、更年期症状を和らげることができるのです。

さらに、認知機能の低下やアレルギーを防ぐ働きも報告されている健康オイルなので、積極的に摂るようにしたいものです。

 

MCTオイル

中鎖脂肪酸のことをMCT(Medium Chain Triglyceride)と呼びます。中鎖脂肪酸はココナッツやパームフルーツに多く含まれている成分で、大きな特長としては、脂肪酸の長さが一般的な植物油の半分ほどのため、他の植物油と比べると消化や吸収がスピーディーで、エネルギーになりやすいことが挙げられます。消化・吸収が早いために脂肪として蓄積されづらく、また摂取後は糖よりも先にエネルギーとして消費されるという特性から、ダイエットにいい油として注目を集めているオイルです。

油は毎日使うものですから、トランス脂肪酸を含まないこれらの油を使って、健康的な食生活を送りましょう。