長寿の秘薬、不老長寿の薬とも言われているクコの実は、杏仁豆腐の上などにちょこんと乗っている赤い果実です。古くから中国では漢方薬として用いられ、世界三大美女の一人である楊貴妃は美の秘訣として毎日食べていたと伝えられています。東洋だけではなく、近年は欧米でもGoji Berry(ゴジベリー)と呼ばれ、スーパーフードとして注目を浴びています。日本でも輸入食品売り場、ドライフルーツ売り場などでよく目にするようになってきました。
1.クコの実のすごいパワー
ミネラル類、ビタミン類、アミノ酸をバランスよく含み、豊富な栄養素を含むクコの実は美肌効果、健康効果が数多くあり、中国では薬食両用として重宝されています。漢方薬の成分、サプリメント、家庭料理の食材などさまざまな用途にクコの実が使用されているのです。
クコの実はスーパーフードの中でも特に栄養価が高く、地球上にある木の実の中では最も栄養価が高いとも言われています。
抗酸化作用、滋養強壮、免疫力アップなどたくさんの効果があり、漢方薬の生薬としても使われる理由が納得できますね。
さらに眼精疲労の回復や美肌効果など、働く女性の強い味方となるスーパーフードです。
2.女性の味方!薬膳茶で美と若さ、そして心の安定を
女性に嬉しい効能がたっぷりの薬膳茶は簡単に作れますので、ぜひお試しください。特に生理後の1週間ほどに飲むことで血液不足を解消し、美肌、アンチエイジ効果が期待できます。また眼精疲労にも効果があります。
材料:棗(なつめ)5粒、クコの実20粒、水600cc、黒糖大さじ2
作り方:お鍋に黒糖以外の材料を入れ、弱火で10分煮込みます。
400cc くらいまで煮込んだら、黒糖で甘みをつけます。
この薬膳茶を1日2回ほどに分け、温めて飲みましょう。煮出した棗やクコの実ももちろん食べられますよ。
効能:生理後に失われた血を補うことで貧血や肌荒れなどのトラブルを予防することができます。クコの実は肝と腎を補う滋養強壮作用の強い生薬なので、身体を内側から元気にしてくれる効果があります。
さらに棗を加えていることで、消化吸収機能を高め、気血を補います。また精神安定の効果も得られることから、生理前後のイライラにも効果的です。
3.クコの実を取り入れる際の注意点
クコの実は熱が高いと言われる漢方生薬の1つになりますので、発熱している方や、炎症を起こしているような方は摂取を控えたほうが良いでしょう。過剰摂取することで身体が火照ったり、目が赤くなったりするような症状が出る場合もあります。そのまま食べるのではなく、お茶に入れたり、スープに取り入れたりしながら、少量を長期間に渡って摂取していくのが良いでしょう。
味にクセがなく、デザート、料理、ハーブティなどさまざまな用途に使えるクコの実は日常の食生活に取り入れやすい食材です。美と健康だけでなく、心の安定にも良いと言われるスーパーフード・クコの実を上手に摂取し、健やかな毎日を過ごしてください。