油を摂ると女性は美しくなる

脂質は細胞膜を保護したり、心筋梗塞や動脈硬化を防いだりと、人間の健康な活動に欠かせない栄養素です。また、脂質は女性ホルモン・エストロゲンの材料にもなるため、女性らしい美しさを維持するうえでも欠かせない栄養素になります。

 

女性ホルモン「エストロゲン」が担う役割

個人差はありますが、閉経の平均年齢は50歳と言われており、その前後10年、つまり45歳~55歳頃は、心身ともに不快な症状が現れて、いわゆる「更年期障害」を経験する人が多くいます。更年期に入るとエストロゲンの分泌が急に減少するため、のぼせ、動悸、めまいやイライラといった症状が、人によっては非常に強く出ることもあります。

まだ更年期に入っていない女性も要注意です。よくあるのが、ダイエットで脂質を控えているケースです。エストロゲンは脂肪から分泌されているので、あまりに脂質を摂らない状態が続くと、エストロゲンの分泌量も減ってきます。エストロゲンが不足すると、肌・髪の潤い不足や自律神経の乱れなど、さまざまな女性特有の問題を引き起こします。また、骨からカルシウムが流れ出やすくなり、骨粗しょう症の危険性も高まるというのです。

このように、女性にとって脂質は、年代を問わず、エストロゲンの分泌を安定させるために欠かせない栄養素と言えるでしょう。

 

「亜麻仁油」がエストロゲンの分泌をサポート

女性に良いとしてよく挙げられる栄養素に大豆イソフラボンがありますが、実は、亜麻という植物の種子から採ったオイル「亜麻仁油」にも同様の働きがあることが分かっています。亜麻仁油に含まれているリグナンという成分は、体内の腸内細菌によって分解されると、エストロゲンの分泌をサポートし、ちょうどいいバランスに整えてくれる作用があるためです。この働きによって、髪や肌が潤い、更年期特有の症状も和らぎ、毎日を健やかに過ごせるようになります。

 

「亜麻仁油」の選び方と効果的な摂り方

厚生労働省によると、成人女性の1日の脂質の摂取の目安は約55g(大さじ4~5杯分)です。このうち、食べ物に含まれている脂質を除くと、調理やドレッシングに使える油としては15g(大さじ1杯強)くらいが適量とされていますので、他のオイルとのバランスも考えて摂るようにしましょう。

なお、亜麻仁油は熱に弱く酸化しやすいため、ドレッシングとしてサラダにかけて摂るといいでしょう。光にも弱いので、開封後は冷蔵庫で保管し、できるだけ早く使い切るようにしてください。開封後1~2ヶ月が理想です。

最後に、亜麻仁油を購入する際のポイントをご紹介します。「低温圧搾法で絞られている」「光を遮断する色つきの容器に入っている」「ブラスチック製ではなく、ガラス瓶に入っている」この3つをクリアしているものを選びましょう。

非加熱での摂取が原則ですので、サラダやカルパッチョにかけたり、納豆と和えたり、またヨーグルトやスムージーに混ぜるのもおすすめです。亜麻仁油をたっぷり摂って、女性らしい美しさを長くキープしましょう。