オイルパワーで健康的な食生活を

オイルというと「太る」「ダイエットの敵」「体に悪い」などとネガティブなイメージを持つ方が多いかもしれません。しかし、考えてみれば元来、脂質は人間の体に必要な三大栄養素の一つなので、体に悪いわけがありません。

では、何が問題かというと、オイルを「摂りすぎていること」です。そこで、良質のオイルを適量摂ることは健康にも美容にも良いということを意識して、食生活に上手に摂り入れてみませんか。

オイルにもいろいろ種類がありますし、日常的に摂取するならば、手に入りやすく、料理にも使い勝手のいいオイルが嬉しいものです。

 

えごま油&ごま油

えごま油には、生活習慣病にいいとされるオメガ3のαリノレン酸が多く含まれています。このαリノレン酸は体内で作ることができない必須脂肪酸で、食べ物で摂った油を分解し、脂肪を体に溜まりにくくして、燃焼を促進するパワーがあると言われています。非加熱で、小さじ約1杯分を摂るようにしましょう。

ごま油は、ビタミンE、セサミン、セレンなどの抗酸化成分を豊富に含んでいます。火を入れても酸化しにくいという性質のため、揚げ物や炒め物など、調理に使うのに適しています。しかも、他の油と混ぜて使うと油全体の酸化を抑制する作用があることも分かっているので、調理に積極的に使いたい油です。小さじ1杯を目安に使いましょう。

 

オリーブオイル&ココナッツオイル

オリーブオイルは、悪玉コレステロールを減らして、善玉コレステロールを増やそうとするオレイン酸や、強い抗酸化力で血中コレステロールの酸化をブロックし、生活習慣病の予防に役立つというポリフェノールをたっぷりと含んでいます。料理に使うのもいいですが、食前にそのまま飲めば空腹感が軽減して、食事量を自然に減らせるので、ダイエット中の人にもぴったりの油です。小さじ2~3杯が目安です。

独特の甘い香りと風味が広がり、料理だけでなく、スイーツやパンとも相性のいいココナッツオイルは、酸化しにくく、加熱・非加熱のどちらでも使えるオイルです。成分の半分以上が中鎖脂肪酸でできています。中鎖脂肪酸は肝臓で分解されてエネルギーになり、体脂肪として蓄積されにくいため、「ダイエットオイル」と呼ばれることもあります。ダイエット中の人は、今お使いの油をココナッツオイルに置き換えるといいでしょう。摂取量の目安は大さじ1~2杯です。

また、ココナッツオイルはお肌にも嬉しい油です。抗酸化作用のビタミンEを豊富に含んでいるため、シミやシワが気になる部分に直接塗れば、アンチエイジング効果が期待できます。

 

まとめ

オイルを短期間だけ集中的に取り入れたとしても、一朝一夕で健康にはなることはできません。ポイントは日常的に長く続けることです。

サプリメントは高価なものが多く、なかなか続けにくいですが、オイルならお金をかけずに気軽に続けることができます。今回ご紹介したオイルを取り入れた食生活を続けることで、無理なく健康を維持することができ、乾燥した肌の潤いが蘇るかもしれません。オイルパワーで美しく健やかに生活しましょう。